
「口話法」とは、聴覚障害者に言語を教える際に音声言語に基づいて行う方法で、聴能、読話、発語の要素からなります。「口話法」の3要素(聴能、読話、発語)は、有機的関連をもって指導され、文字言語獲得へと結合していきます。聴能(補聴器による聴覚活用)とは、第二次世界大戦後の聴能学の進歩と、補聴器の開発を基礎にして残存聴力の活用を図り、ことばの聴取および弁別能力を高めることを指します。これを聴覚補償といいます。読話とは、話し手の口の動きや顔の表情から話を読み取ることで、聴覚利用が困難なため視覚を代用するのもので、視覚代償といいます。通常の談話状況では、読話は聴能と一体となって補いながら活用され、読話指導では、聴能を用いず読話のみを訓練することもあります。発語とは、聴覚障害者の発音器官は正常なので、自然的発声を土台に発音・発語指導をすることです。呼吸訓練、発声訓練、発音指導を基礎に、発語(話しことば)の能力を高めていきます。発語は、通常、単語や文のまとまりとして指導しながら、単音(母音、子音)の確立も図っていきます。その際に、口形模倣、触覚の活用も必要となります。